第20章 「君の心をさらったその日から**」
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「……こ、これ……っ」
が小さな銀色の袋を僕に遠慮がちに渡した。
「ん。けど、なんでのおばあちゃん、こんなもん……」
「な、なんか……“女の子もちゃんと持ってたほうがいい”……とか、なんとか……」
なるほどね。
に彼氏ができたことを気にしてたもんな。
けど、想像すると笑える。
これ、がどんな顔して受け取ったのか。
あ、いいこと思いついた!今後のためにも……
「もつけ方覚えといたほうがいいよ。 練習しとく?」
「へ……?」
見開かれた瞳が、信じられないものを見るように僕を見た。
そして、みるみる赤く染まっていく顔。
「れ、れんしゅうって……っ、ええっ!? な、なにそれ、ムリムリムリムリ!!」
「おばあちゃんも安心すると思うけどなー?」
「む、無理ですっ!! そんな、わたし……つ、つけたことないし……っ!」
は全力で首を振っている。
そこまで拒否されると、ちょっと傷つくんだけど。
「大丈夫。 教えてあげるから」
湯船を出て、浴槽の縁に腰を掛けた。
ちらっとの視線がこちらを掠めて、すぐ逸れた。
ちゃんと見てよ、僕の。
これで、いつものこと気持ち良くしてるんだよ。
「ほら、ちゃんと見て」
僕は袋を開けて、中身を取り出す。
「表裏があるから気をつけて。それから……空気が入らないように、先っぽをこうして――」
説明しながら、ゴムを自分のものに取り付ける。
は唇を結んで、じっと見てる。
ゴムを僕のものに滑らせていくと、の喉が小さく動いた。