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【呪術廻戦/五条悟R18】魔女は花冠を抱いて眠る

第20章 「君の心をさらったその日から**」


***
 

風呂場の扉を開けると、ふわっと湯気がこぼれた。
ほんのり柑橘っぽい香りがする。
入浴剤か。


中では、が湯船の隅でこぢんまりと座っていた。
背中を少し丸め、肩をすぼめている。
お湯は入浴剤で白く濁っていて、の肌の輪郭はよく見えないけれど――
長い髪は後ろでひとつにまとめられていて、白いうなじだけが無防備にさらされていた。



「入浴剤入れたの? いい匂いだねぇ」

 

声をかけると、の肩が小さく跳ねた。

 

「え、あ……はい」

 

わずかに視線を泳がせているが、僕のほうは見ない。
顔を湯に沈めるみたいにして、ぎゅっと視線をそらしている。

 
そりゃそうか。
僕、裸だしね。
どこを見ていいか、困ってるんだろう。
見てもらっていいんだけど、僕は。

 
シャワーのノズルを捻り、髪と体をざっと流す。
はその間、一度もこちらを見なかった。
見てないふり、なのかもしれないけど。

 
浴槽の縁に手をかけて足を入れ、ゆっくり腰を沈める。
それと同時に、お湯が浴槽からさざ波のようにあふれた。


と向かい合う形になる。
二人で入るには、決して広くはない浴槽。
僕の体格じゃ、どうしてもスペースが足りない。
膝が、すねが、腕が……身体のどこかが、どうしても触れてしまう。
でも、触れるたびに、の身体がぴくっと跳ねた。
まるで、電気が走ったように。


それが、面白くてたまらなかった。
可愛すぎて、意地悪したくなる。



「狭くない? もう少しこっち来なよ」

「だ、だいじょうぶ……ですっ。ほんとに……っ」



早口で、声がちょっと裏返ってる。
は両腕で自分を囲うみたいに、小さく身をすぼめて、必死に距離を保とうとしてる。


ふーん……あ、そう。
じゃあ、僕のほうから行くね。

 
僕は手を伸ばし、彼女の細い腕を掴んだ。
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