第18章 「血と花の話をしましょう**」
(や……そんなの、無理だよ……)
どうしていいか分からず戸惑っていると、
追い打ちみたいに、先生の指が突起にそっと触れた。
「――っ……ぁ……」
触れたのは、本当にほんの一瞬。
でも、その一瞬で全身がびくっと跳ねる。
「ここ、きもちいいよね」
触れられたところがじんと痺れて、
身体の奥で疼いている熱が、頭にまで昇ってくる。
熱い、苦しい、でも――もっと欲しくて仕方がない。
(……いかせて、ほしい……)
その言葉が頭に浮かんだ途端、視界がじわっと滲んだ。
恥ずかしさにどうしようもなくなって、顔を両手で覆うしかできない。
でも、唇がその先を求めるように、勝手に動いた。
「……は、初めて……先生としたときのこと……」
これじゃ、“ひとりでしてました”って――
自分から言ってるようなもので。
どれだけ自分の顔が赤くなってるのかなんて、もう考えたくなかった。
「あー……かわいい」
くすっと笑う声が落ちてきたかと思うと、先生の指が私の手を引きはがしていく。
恐る恐る目を開けると、先生が私を見ていた。
真っ直ぐに、熱を孕んだ目で。
呼吸がひとつ止まる。
さっきまでふざけていたその蒼い眼には、隠しきれない“欲”が滲んでいた。
「」
先生が私の名前を呼ぶ。
「今日……立てなくなるくらい、めちゃくちゃにしていい?」
その言葉に息を呑む間もなく、
ぐい、と脚を抱えられ、腰ごと引き寄せられる。
「……っ、せんせ――」
思わず名前を呼ぶと、先生は微笑んだ。
だけど、その笑みはいつもよりずっと深くて、黒い。
「のせいで、僕……もうこんなんなってるんだけど?」
固く熱を持った先生のそれが、じかに私のそこへ押し当てられる。
すでに濡れて、じんじんと疼いているところを、ねっとりとなぞるように……
何度も擦りつけられるたびに、水音が増して、ぐちゅと音が滲む。
「もう、入れていいよね?」
答えるより先に、身体が勝手に震えていた――