第18章 「血と花の話をしましょう**」
「どれくらいまで入れた? ここ……まで?」
指がぐっと深く押し込まれる。
「~~っ……あ、ああっ……!」
「一人の時はどんな声、出すの? ……聴かせてよ」
指がある一点を小さく叩かれた瞬間、
「っ……あぁっ……やっ……!」
びくびくと痙攣するみたいに、全身が跳ねた。
(や、そこ……っ)
(だめ、そこ、何回もされたら……っ)
角度を変えられて、さらに押し上げられる。
「僕に見せてよ。……して?」
「な、なに言って……っ……!!」
両手でTシャツの裾を握りしめて、ぶんぶんと首を振る。
(そんなの、絶対むり……っ)
(……けど、大人の女性は、そういうの……平気だったりするの?)
(いや、でも、でもっ――)
想像が爆発して、思わず枕に顔を埋めた。
「……ぜっっったい、むり……っ!」
そのくぐもった声に、先生がおかしそうに笑うのが聞こえた。
「わかったってば。かわいい顔、隠さないでよ」
枕がそっと取り上げられる。
そして、私の前髪をかき上げ、やさしく頭を撫でた。
「今度、見せて?」
「……のこともっと知りたいって言ったでしょ」
頭を撫でていた手が、唇のすぐ近くまでゆっくりと降りてくる。
「じゃあ、これだけ教えてよ」
「一人で触ったとき、なに考えてた?」
「僕のこと、想像した?」
次々と重なる言葉に、思考が追いつかない。
ただ息がこぼれるだけで、言葉は出てこなかった。
すると――
先生の指がゆっくりと抜かれる。
「あ……っ」
ぽっかりと空いたそこに、妙な喪失感が広がる。
「……答えないと、これ以上してあげないよ」
耳元で落ちたその声は、甘いのに残酷で。
(答えるって……でも……)
さっきまで指が入っていたところも、突起も、
自分でもどうしようもないくらい――先生を求めて脈打ってる。
ずっとひくひくして……苦しい。