第18章 「血と花の話をしましょう**」
「……ん、ぁ……っ……」
掠れるような声が、喉の奥から漏れた。
自分の声なのに、
耳に届くたび、ひどく恥ずかしい。
先生の手が、ショートパンツの中に入っている。
どこに触れられているのか、何をされているのか――
目では見えなくても、わかる。
「っ……あ……」
下着越しから伝わってくる、爪先の感触。
クロッチの縫い目の上を、カリカリって……爪が小さく引っかいてきて。
そこに触れられるたび、じん、と熱が走る。
「縫い目、当たって気持ちいいでしょ?」
そう言って、先生の指がほんの少しだけ力をこめて押し当ててきた。
「……やっ……そこ、っ……ん……」
縫い目がちょうど……いちばん敏感なところに当たって、身体がびくんと震えた。
下着の中がじわりと湿っていくのが自分でもわかる。
「もう、糸引いてるよ……?」
そう囁きながら、先生の指が下着のクロッチ部分にそっと触れた。
濡れた感触を確かめるように、ゆっくりと割れ目をなぞっていく。
「っ……や、ぁっ……」
くちゅ、と水音が響く。
音を立てるように、先生はそこを何度も擦り上げる。
(……わざと、だ。私に……聞かせるために)
そう思った瞬間、息が浅くなる。
このまま、また……とろけてしまいそうで。
「……ほら」
ショートパンツの中から先生が手を抜き、指を私の目の前にかざした。
濡れた指が、照明の下で艶を帯びて光る。
(や、そんなの……見せないで……)
目を逸らしたいのに、どうしても見てしまう――先生の指。
いつも優しく髪を撫でてくれる手。
安心させるように温かく繋いでくれる手。
それが、いま――
私のせいで、こんなふうに濡れてるなんて。
(……次は、どんなふうに……)
想像しちゃいけないのに。
どこかで、考えてしまっている。
(やだ……わたし、なに考えて――)
思わず、視線をそらす。
「足、あげて。脱がすから」
先生の指がショートパンツと下着の裾にかかる。
抵抗する暇もなく、引き下ろされて――