第7章 副隊長、一目惚れしてました
「凉も来るか?」
「ん?いいんですか?」
基地に出勤し副隊長室で作業をしていると、四ノ宮キコルの元へ行くと言う彼が私を誘ってくれる。
「ん、おいで。」
甘い声…最近、仕事中でも名前で呼ばれるようになり、その度にきゅんとする。
仕事中だと自分に言い聞かせ彼についていく。
歩いていると敬語やなくてもええでと言われるが、そこはちゃんとしないと思い、首を振り否定する。
「じゃあ、2人きりの時だけでええから…お願いや。」
「…うん、わかった。」
顔だけを振り向かせて甘い声でお願い等と言われれば、首を縦に振るしかなかった。
そのまま進み医療棟の廊下を歩いていると名前を呼ばれたのでなんだろうと思い、彼の後ろ姿を首を傾げながら見つめる。
「好きや!」
「なっ…もう、いきなり……私も、好き…。」
また顔を振り向かせた彼がニコニコしながら甘い言葉吐くので驚いたが、私も笑顔を返した。
なんてところで言うのよ、もう…。
そう思うが嬉しくて顔がニヤケてしまう。
後でちゅーしよなと私の肩を抱き寄せながら言う彼に、仕事中だよと言いながらも心臓はドクドクと跳ねていた。
「今の、なんですか…。」