第5章 副隊長、好きです
「まっ、て…やめ…んっ…。」
気持ちいいのと痛いのが交互にきて、わけがわからなくなる。
「ごめっ、むりやっ…止まら、へんっ……あっ!?!?」
「う"あ"ッ!!」
入った……指1本しか挿れたことないのに入るものなの?
少しでも入ったことがあると違うのだろうか?
彼はすぐに引き抜いて何度も謝ってくる。
正直私は痛みでそれどころではない。
痛過ぎて涙が止まらない。
「ごめん!!ほんまにごめん!痛いことしない言うたのに…ごめん!病院行くか?ごめん、どうしたらいい?ごめん、殴って!」
「そ、しろ、は…だい、じょぶ…?痛く、ない?それに、まだ…イって、なかったでしょ…?」
少し痛みが引いてきたので、額を床に擦り付けて謝り続ける彼に問いかける。
「え…いや、僕は大丈夫や!それより、凉が…血ぃ出とるよな…?全然慣らしてへんし…ごめん……あいつと一緒やん…ほんまにごめん…。」
一緒じゃないよと言って手を伸ばすと、すぐに寄ってきて手を握り謝りながら、恐る恐る肩を抱いてきた。
どうしたらいいのかわからないのか、おろおろしながら背中を撫でてくれる。
泣く程痛いのに、こんな宗四郎は珍しくて笑えてくる。
「好きだなぁ…。」
「え?」
今、口に出てた?
なんだ、私普通に言えるんじゃん。
「宗四郎、好き……なんか、拭くもの欲しい…垂れてきてる気がする…いや、シャワー貸してもらっていい?」
我慢出来ない程の痛みではなくなってきた。
ラグに垂れたらやばいと思って手で拭って見てみると、やはり血だった。
ソファに肘をついて膝立ちの状態のまま抱えられて、浴室に連れて行かれる。
「この体勢ならまだええ?」
頷きながら手についた血が彼につかないように首にしがみつく。
とりあえず垂れた血は洗い流したがまだ出るだろうし、どうしよう…。
持ってきた下着は宗四郎の精子がついている。
彼も気付いたようで、すぐ戻るからこのまま待っとってと私の肩に自身の上着を掛けて、タオルで股を押さえておくよう言われる。
そしてそのままソファまで連れてきて、これも一応…と毛布を掛けられた。
「ほんまにすぐ戻ってくるから!」
床に置いたままの私の下着を持って一度脱衣所に行き、そのまま家を出て行った。