第5章 副隊長、好きです
「………す、き……。」
「僕も好き。愛しとる。」
嬉しそうに微笑んだ彼は、私の唇に自身のソレを優しく重ねた。
彼の唇は温かくて胸がぽかぽかして、心が彼の愛で満たされていく気がした。
ゆっくり離れた唇は緩く弧を描き、少し震えている。
「やっばい…なんやこれ……嬉しすぎて死んでまいそう…めっちゃ心臓痛いわ……君も、僕に言われてこないなってたん?」
「……宗四郎に殺されるのかと思ってた。」
頷くとへにゃっと笑って泣きそ…と呟きながら私の肩に顔を埋めた。
少しの間そうしていると、塗らんとと呟きながら離れて服の裾に手をかける。
だが、その手は捲らずに離れた。
「今見たら絶対手ぇ出してまう…。」
「いい、よ…?」
「あかんて…怖いやろ?大事にしたいねん。」
あんなにしたいって言ってたのに…。
でも、大事にしたいと言われてはもう何も言えない。
手ぇ出してと言われたので出すと、指に塗り薬を出された。
「っ!あかんあかん!!やめいって!ちゅーか、やっぱブラつけてなかったんかい!!」
服を捲って塗ると手を前に出して顔を背けているが、目線は私の胸を向いている。
「さっきからずっと乳首気になってほんまあかんかったわ!……やっぱ無理や、我慢出来へん…ちょっとだけええ?」
ダメと言って背中を向けた。
触りたいんだったら、塗る前に言って欲しかった…。