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You are Mine【怪獣8号:保科宗四郎】

第5章 副隊長、好きです


お風呂から上がってきて、僕が塗ったると塗り薬を持った彼を見て、咄嗟に胸を隠して自分で塗ると手を伸ばす。


「嫌や、塗りたい。」


「あっ、副隊長!」


ひょいっと上へ躱され手を伸ばすが、ギリギリ届かない。

胸に手をついて背伸びをしたが彼も背伸びをしたので、距離は縮まらなかった。


腰に手を回され押さえつけながらグッと押しつけてくる。


顔を見ると、頬がぷくぅと膨れていた。

え、なんで?可愛い。


「名前で呼んでくれへんのか…僕、弄ばれとる…?」


何を言って…今、私を弄んでるのはあなたでしょ…。


「じゃあ、塗らない。」


塗り薬に伸ばしていた手をスっと引っ込め呟く。


「あかん!それはあかん!塗ってや!」


ギュッと手に握らされて、つい吹き出してしまう。


「なんで笑うん?」


「なんか…宗四郎の扱い慣れてきたなぁって思って…。」


「今、宗四郎言うた!やった!嬉しいわ、ありがとう!好きや!!」


なにこれ…胸がぽかぽかする…。


持たされた塗り薬を返して彼を見つめる。

そして何故か顔が近付いてきた。

薄く開かれた目が私に触れたいと言っている。


どうしよう…このままじゃ、キスされちゃう…。

気持ちを伝えられない私がもらっていいものじゃない…そう思うのに、止めることは出来なかった。


彼のキスはどんな味がするんだろう、知りたい…副隊長のことがもっと知りたい…。


目を閉じれば僅かに感じる、彼の唇の温かさ…。

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