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You are Mine【怪獣8号:保科宗四郎】

第15章 副隊長、基地が大変です


10号は私たちの前でブクブクと膨れていき、影を落とす。

高温の蒸気を吹き出したので私たちは離れながら、大きさを変えた怪獣を見上げる。


フォルティチュード9.0か…小型なら宗四郎がなんとか出来たかもしれないが、これは…私がやるしかない。

亜白隊長不在のこの基地を守り切らないと。


「凉!撃ち抜けるか!?無理やったら戻って他の隊員を頼む!」


「誰に向かって言ってんですか…無理?第3部隊の補佐官を舐めないで頂きたい。」


さっきの状態でかすり傷しかつけられなかったが、狙わなければ最高火力を出せる。

今ここでこの大型の相手を出来るのは私だけ、無理なんて言ってられない。


刀伐術を駆使して飛び回る彼を他所に、私は銃剣に力を込めていく。

限界まで貯めて、トリガーに指をかけた。


「副隊長!!」


私の声を聞いた彼はすぐに怪獣から離れた。


トリガーを一気に引いて、普段よりも威力を増した銃弾が放たれていく。


「下手くそ!!」


「なっ!うる…すみません!!」


脇腹を掠って怪獣の後方へ飛んでいく。

やっぱり、数で攻めるしかないか…。


だが、確実に怪獣の脇腹を抉っていた。


せっかく時間を稼いでくれているのに、これでは邪魔にしかならない。


拳が降ってきたのですぐに地面を蹴って高く跳んだ。

そのまま腕に着地し駆け上がって、首に銃剣を振るう。

キコルちゃんの斧のような大きな武器があれば…。


私の銃剣も宗四郎の刀も、大型には刃が通り切らない。

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