第1章 五条悟
あのあと悟くんはアイマスクを付け、私を抱えて駅の近くまでとんでくれた。
「ありがとう悟くん。さすがだね。」
「いーえ。あー…もっと柚希といーたーいー。」
悟くんは私を背後からぎゅっと抱きしめて頭に頬擦りしてくる。
「…私だってまだ一緒にいたいよ?でもごめん。わたし明日朝から任務だから帰らないと…。悟くんと付き合えたんだもん、会えなかった10年に比べたらなんともないよ。またすぐに会いにくるからね。」
「うん、僕も会いに行く。連絡もするね。」
仲良く指を絡めて手を繋ぎ駅のホームまだ歩くとちょうど新幹線がホームに着いた。
キョロキョロあたりを見回す。
「ねぇねぇ、悟くんちょっとしゃがんで?」
「ん?なに?」
お願いすると悟くんはしゃがんでくれたので、一瞬頬に触れるだけのキスをひとつ落とした。
「じゃっ!バイバイ!」
自分の少し大胆な行動に照れくさくなり、悟くんから離れて新幹線に飛び乗った。
悟くんはぽかーんとした顔をした後、すこし照れて笑った。
………かわいい…。かっこいい悟くんに可愛いなんて思うの私くらいなのかもな。
席に着くと新幹線は走り出した。
窓の外の景色を眺めながら胸は高鳴って自然に笑顔になる。
無事に京都までたどり着いた。
その夜硝子ちゃんから連絡が来ていた。
内容はまた暴走しかけた、柚希からキスしてもらったなど惚気てうざいと書いてあった。
硝子ちゃんには丁重に謝っておいた。
………ふふ、また悟くんに釘刺しとかないとね。
ーーーおしまい。