第16章 約束
動け…動け…
思考を止めるな…
あと5秒でいい。
動かんかい、身体ー!!!
10号の咆哮が響き渡る…
保科とエマは最後の力を振り絞り斬り続けた…
斬って、斬って、斬り開けっ!!!
それだけが僕の…存在証明や!!
「ッ!」
『宗四郎!!!!』
「ありがとう、保科。お前が服官で本当によかった…白雪、よく自分に向き合った…」
"戦力全解放…96%"
「今度は私が射抜く番だ!」
「お前、喧嘩売る相手間違うたで…ッ!!」
そして爆発音と共に怪獣の断末魔が響き渡った…
「「やったー!!!うぉぉーーー!!」」
周りは歓喜に包まれたのであった。
なんとか勝つことができた…
隊員が群がってきたせいでエマが見当たらんが、座り込む四ノ宮を見つけた。
「よう頑張ったな、四ノ宮」
「副隊長…」
四ノ宮に手を差し伸べたタイミングで隊長がやってきた。
「保科、よくやった。お前のおかげだ…」
「いえ、皆んなが頑張ったんです」
隊長に敬礼しながらも、僕の視線はエマを探した。
なによりも先にエマと仲直りがしたかったから…
「保科、白雪は何処だ」
僕も探してるんですっと言おうとした時やった…
"副隊長!!白雪補佐官のバイタルが!!!"