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空を見上げた。

第4章 2。



すると、目の前の人物は叱ることもなく、珍しそうに笑いながら優しく声をかけ、俺たちの肩にそっと手を置き、安心させるように軽く叩いた。肩を叩かれた瞬間、俺たちは胸を撫で下ろし、高鳴る心臓を落ち着かせるように息を吐いた。

そして、ゆっくりと深く下げていた頭を上げると、再び目の前の人と目が合った。その顔を見ると、眼鏡の奥の瞳は優しそうで、先ほどまで漂っていた緊張感が嘘のように消え、穏やかな雰囲気がその場に漂い始めた。

「まぁ、でも、人によっては面倒な事態になりかねなかったね。君たちは運が良かったよ。さて、それじゃあ、改めて、私に二人のお名前と年齢を教えてくれるかな?」

目の前の人物は一瞬苦笑いを浮かべ、困った様子で指先でこめかみをかきながら、笑った。そして、その人は一度俺たちの頭を撫で、変わらず真っ直ぐに目を見つめてきた。

俺たちは一度お互いの顔を見合わせ、ゆっくりと頷くと、同じようにその人の目を真っ直ぐに見つめ返した。

この人は頭ごなしに怒ることはなく、俺たちのペースに合わせて返答を待ってくれている。それなら、俺たちも真剣に向き合うべきだと思った。

「僕はルア・バルトです。5歳です!」
「お…僕はリヴ・です。5歳です」​
「え…?リ…ヴ…?リヴ……?」

俺たちはそれぞれ自己紹介をした。すると、目の前の人物は俺の名前を聞いた途端、目を大きく見開き、息を呑んだ。そして、戸惑った様子で、震える声で名前を繰り返した。

「え…あ、はい…」

俺はその様子を見て、思わず首を傾げた。

すると、相手は恐る恐る俺に手を伸ばし、両手を肩に置くと、真剣な表情を浮かべて、俺の姿を頭のてっぺんから足のつま先までじっくりと確認していた。

「…君が…本当に…君なの…?」
「え、あの…っ!?」

目の前の人物は、俺の肩に手を置いたまま問いかけてきた。その手が微かに震えているのを感じ、戸惑いながら頷くと、今度は嬉しそうに笑い始め、強く抱きしめられる。

「ははっ、そうか!君か、君なのか!!」

俺は突然のことで状況が把握できず、抱きしめられたままルアに視線を送ったが、「分からない」と首を左右に振られ、強く抱きしめられたまま身動き一つできず、ただ戸惑うばかりだった。

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