第11章 ガチャガチャ
わー。
顔が死んでる。
日向は出てきたカプセルを見て絶望していた。
「なんで?!なんで、おれ、こんなにうっさんに好かれてるの?!」
「好かれてるんだ?」
「もうさ、運命なのかな?うさ子やめて、オレにしとけよ!みたいな?推しをオレに変えろよ!みたいな?!」
「え、ちょっとよくわかんないんだけど??」
「オレなら!あいつより!お前を!幸せにしてやれるのに!!みたいな?!?!」
やばい、日向が壊れた。
「落ち着こう?日向。」
「あ、ごめんな。ちょっと取り乱した。」
「いや、ううん。いいんだけどね?」
落ち込んでいる日向。
確かに9個目のうっさんには落ち込むよね・・・。
「私、もう一回やってみようかな・・・。」
財布に手をかけると、
「さっきもそのパターンでうさ子出たから、やめて!おれがやる!!」
そう言うと日向はまた、ガチャガチャを回した。