第6章 大きくなったら
「ねえ、みんな、幼稚園の頃って大きくなったら何になりたかった?」
お昼休み
今日はバレー部1年生、5人で集まってお弁当。
声をかけて、かけて、かけまくって、ようやく実現した5人でのお弁当!
(主にツッキーの説得に時間がかかった)
私の発言により、幼稚園の頃の将来の夢の話題になった。
「私はちなみにアイスクリーム屋さんね!」
「アイス?!聞いたことない!!」
日向の言葉に そう? と返す。
「何でアイスクリーム屋さんになりたかったの?」
ぐっちに尋ねられ、話し始める。
「話すと長くなるんだけどね・・・」
「長いなら話さなくていいよ」
ツッキーの嫌味を無視して続けた。
「アイスクリームが大好きだったのね。」
「まあ、そうでしょうね。」
「スーパーとかに買い物行ったら帰りにアイスクリーム屋さんでアイスを買ってもらうのが楽しみだったんだけど。」
みんな、それぞれ相槌をしながら私の話を聞いている。
「いつも行くお店の店員さんの1人がね、アイス削るの下手くそで。他の店員さんより2回りくらい小さかったの。それが悲しくて。もう、こんな悲しい思いをする人を出してはいけない!そう思ったらアイスクリーム屋さんになる決意はより強固なものへなったよね。」
「アイスに対する情熱すごすぎるでショ。」
「うるさい、ツッキー!」
「いや、でもわかる気がする。嫌だよな、小さかったら。」
「さすが影山!私に対する理解力!!」
影山に対する称賛が止まらない!