第12章 愛撫の代償
そして次々と運ばれる食事。しかしその食事の合間にも箸の進みが悪いものがいた。そう。理世だ。
「…理世?どうかしたんですか?」
「ううん?特になんでもない…」
「その割には食ってねぇぞ?」
「ん、少し食欲がなくて…」
「大丈夫ですかね…」
「ん、よっぽど大丈夫だと思うよ?ありがと」
そうして昼食も終えた。部屋に戻れば少しベッドに横になる。それでも少しだけだるさが抜けないでいた。
「…さすがに…続いたからなぁ…」
そう呟いていた。ここの世界線に来るまでは情事どころか彼氏とは無縁だった理世。その為、これほどまでに立て続けに抱かれることは一切未経験だったため、体に負担が出たのだろう…そう思っていた。
「…なんか…ねむい…」
そう呟けばいつの間にかまた眠っていた。
***
夕飯の時間…それでも理世が出てこなかった。
「…理世、大丈夫でしょうか…」
「おい、何か知らんのか」
「なんで俺?」
「つか、部屋隣だろ」
「そーだそーだ!」
「それにやることやってんだろうが」
「そーだそー…ん?三蔵?やることって、何?」
「おこちゃまのお前には関係ねぇことだ。」
「昼食の後は?」
「それが会ってねぇ」
「そう、ですか…それにあなたがここにいると言う事は、そういう事でもないみたいですし…」
そう呟いていた八戒は、気になる…といった表情のまま夕飯を摂っていた。
「…何も連絡なし…というのが気になりますが…」
「…だな」
「使えねぇ」
「ぁあ?」
「…ハァ…」
「なぁなぁ!八戒!コレさ、理世に持ってったらどうかな!ダメかな」
「テイクアウトできるか聞いてみましょう?」
そうして夕飯も時期に終わる。テイクアウトできた商品を持って理世の部屋に向かうものの、ノックをしても出てくる気配がない。その足で悟浄の部屋に行くものの、中には不在が確認された。