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緋色の愛で抱いて【最遊記悟浄夢】

第43章 旅路の中で


……・・・ーーーーー

理世の声…

そうだ…あの時聞こえた声って…どんな声だった…?

思い出せ…
どんなふうに…俺は呼ばれた…?

考えても…思い出そうとしても…
耳に残ってるはずなのに…思い出せねぇ…

「…悟浄!」
「…んぁ?」

声を手繰り寄せようとしていれば目の前にいつの間にか戻ってきた悟空と八戒がいて、俺の顔をじっと覗き込んでいる。

「…本当に大丈夫ですか?」
「あぁ、…わり…」
「うわぁぁ!!うっまそー!!」

タイミングもよく、料理も運ばれてきた。さっきの心配はどこへやらと言わんばかりに料理に没頭していった悟空を見て思わず『平和だねぇ…』とぼやいてしまう始末だ。

「…でも、まぁ、食べれるなら良しとしますか…」
「んー」

そうして俺も運ばれたひれステーキを頬張っていった。

***

それから数日後…そこから2つ先の村に着いた時だ。

「まずは宿取りでいいですかね」
「あぁ」
「…つっかれたー」
「それもそうですね…でも珍しくファンクラブの方々はいらっしゃいませんでしたね…」
「その言い方やめろ。八戒」
「…え?間違ってますか?」
「間違ってねーだろ、三蔵サマのファンだろ?あいつら」
「いらん」

そんな会話をしながら村の中心に入った時だ…

なんだか…嫌な感じがした…

「…何か…くる…」
「…えぇ、」

なんだ…コレ…

「目標物…約四十体を視認…任務遂行します」
「あれは…」
「…来るぞ…!!!」
「…人間か?」
「子供だろ…あいつ…」
「んーーー…どこかであいつ…見たことある…」
「知り合いか?悟空…」
「…わっかんねぇ…」
「人間に問う。十秒以内に答えよ。そこを退くか、それとも死、か」
「……はぁ?」
「八戒…」
「分かりました…」
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