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緋色の愛で抱いて【最遊記悟浄夢】

第42章 離れた初夜…


「ほら、三蔵も理世の事嫌いじゃぁないんでしょ?」
「嫌いではない。」
「…ほら、素直になったらいいんですよ。」
「そうだそうだ!俺なんかもう腹減ってきたし」
「てめぇは飯の事しか言わねぇじゃねぇか」
「でもきっと一番好きなのは悟浄だろうなぁ…」
「それもそうですね、理世的にもそうだと思いますよ?」
「だよなぁ…」
「…ッッ…」
「なぁ、悟浄?なんで黙ってんだ?」

そう悟空が、じっと俺の顔を覗き込んできたことで意識が戻ってくる。

「あ?わり、ちょっと考え事してたわ」
「別れたばっかりで先が思いやられますよ?悟浄」
「…だな」

そう返事したって…後悔じゃねぇんだけど…何だろうな…少しだけ引っかかる。いつも一緒に居たからだろうな…
それから少しだけ山を登っていく。あの女三蔵がくれた薬のおかげなんだろうけどだいぶ体調不良とかはなくて済んでるものの…

「…クッソまじぃ薬だったよな…」
「それそれ…」
「そうですか?そこまでではなかったと思いますが…」
「あー、お前、嘘ついてるだろ」

そう、八戒の表情は思い切り張り付けた面の様にぎこちないほどの笑みを浮かべていた。

「こちらへ…」

そう言って波珊が部屋に案内する。今日一晩、ココか…

「…雑魚寝でいいか?」
「十分だ。助かる。」

そう三蔵も返事してらぁ…まぁ、理世がいない男だけなら雑魚寝って言っても当然か…雨風しのげて屋根があって…それだけでも十分だろうしな…
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