第34章 デジャブ
宿に戻った二人はそのまま三蔵の部屋に直行していくのだった。
「…三蔵?失礼しますね?」
「あぁ、てか理世もか?」
「えぇ、何か三蔵に聞きたいことがあるみたいなので…」
「…なんだ」
「え、っと…その…」
そう言いながらも理世は三蔵の前に立てばゆっくりと話し出す。
「…私って…なんでここにいるの?」
「ぁあ?」
「あの、変なこと聞くようなんだけど…悟浄とのきっかけは覚えてるの…」
「…・・」
「でも、その前、何でここにいるのか…どうして三蔵たちと一緒に居るのか…それが…解らなくて…」
「……八戒」
「ですから、デジャブです」
「……ハァ…」
大きくため息を吐いた三蔵だった。
「それじゃぁ、僕は失礼しますね?」
「え?八戒?!なんで…?」
そう聞く理世の声を聞いてか聞かずか…八戒は三蔵の部屋を後にした。
「…えーっと…なんで?」
「いいからこっち座れ」
「…あ、うん」
そう言われて椅子を開ける三蔵。椅子を理世に譲れば、三蔵はベッドの淵に座った。
「俺らが立ち寄った街で…ーーーー」
そう言って三蔵はゆっくりと話し出した。