第29章 ハジメテの感覚

頬、額、瞼とキスを落とす……なかなか唇に堕ちてこない悟浄のそれを求める様に理世は腕を回す。

「…ごじょ…焦らさないで…」
「焦らしてねぇよ？」
「嘘つき…ｯｯ…」
「んじゃ…舌、出して？」

そういわれれば素直すぎるほどに理世はするっと舌を差し出す。

「…イイコ…」

唇ではむっと甘噛みするように取り込めば咥内を侵す様に舌を差し込んだ。ゆっくりと上体を起こし、座れば理世の手を引いて悟浄は理世の体も起こす。

「…立てるか？」
「立てるって…」
「膝で、立ってみ？」

言われるままに悟浄の前に膝たちする理世。服の裾をするっとまくり上げれば腰に舌を這わしていく。ビクッと体は震え、悟浄の肩にグッと手を付いた。

「…脱ぐか？」
「ん…」

ブラウスのボタンを外し、ブラのホックもプツンと外せばぱらっと簡単に床に落ちていく。

「下からってのもたまにはいいな…」

腹部に舌を這わしながらも下から胸を揉みしだく。時折指でカリッと胸の突起を虐めてやれば声も甘く響く。

「…ごじょ…ぉ…」
「ん？」
「おっぱい…舐めてほしいよ…」
「仰せのままに？」
「…たくさん吸ってほしい…」

思った以上に理性を手放すのが速かった理世。悟浄の頭を抱え込む様にして嬉しそうに声を上げている。右手が開いた所でスカートの裾から手を差し込めばジワリと湿り気を帯びている秘部に触れた。

「…もうこんなにして…」

下着をずりおろせばツ…っと甘い蜜が糸を引く…ーーー胸元を舌で愛撫しながらも指を秘部に挿し込んでいく。

「…ｧｱ…両方…は…や…」
「イイの間違いだろ」
「悟浄…ぉ…ｯｯ…」

ぐちゅりとかき回されていることもあってだろう…太ももに流れでるその愛液に気づいた悟浄が見逃すわけもなかった。