第17章 battle15…バーサス
ある日の夕方。雅は仕事を終え、店を出た。その時だ。
「雅ぃ!!」
「あれ…唯漣…どうかした?」
「今日、今から空いてる?」
「今から…お買い物行こうかなって思って…今日のお夕飯…」
「それならちょうど良かった!!付き合ってくれる?」
「付き合うって…ご飯?」
「…もあるんだけど!!お呼ばれされて…!」
「呼ばれてって……誰に?」
「それが、超イケメン!!もしかしたら雅のバイト先にも来てるかも知れないけど!!」
「え?誰?」
「赤髪のお兄さん!悟浄さんって言うんだって!」
「……知ってる」
「やっぱり!雅のお店にも来てたんだ!!」
「ん、良く四人で来てくれてるよ?でも、だとしたら私お邪魔じゃない?」
「そんなこと無いよ!友達も一緒に行っていい?って聞いて、OKもらってるし!」
「そう…?」
そう誘われて一緒に向かった先は宿屋だった。
「……ってここ、お宿じゃん?」
「お部屋に招待されてるのよ!」
「ちょっと……大丈夫?」
「大丈夫だって!!悟浄さん一人じゃないって言ってくれてるし!」
「…んー」
そういい、あまり乗り気でも無かった雅。それでも唯漣の少し強引な感じからも付き合っていった。
コンコン…
ノックしてすぐに扉は開いた。