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凜恋心 ♢ 転生編 ♢

第12章 scene11…癒し


とある日……バタバタと雅は走っている。

バンッッ!!

「菩薩!!」
「…ケホ…うるせえよ騒ぐな…」
「…大丈夫?」
「あぁ。大したことねえ…」
「何が大したこと無い、ですか…熱で思いきりぶっ倒れたじゃないですか…」
「…うるせえよ、二郎神…」
「……菩薩でも風邪引くんだね…」
「どういう意味だ…ケホ…」
「別に…でも、大丈夫?」
「だぁから…大したことねえっていってんだろ…」
「これ…リンゴ…食べる?」
「今…いらねえ」
「そっか…おいとくからね!食べたくなったら言って?」
「…あぁ」
「二郎神…?」
「なんだ?」
「菩薩の付き添い変わろうか?」
「…しかし」
「大丈夫…!私じゃ菩薩の仕事変われないし…二郎神なら出来るでしょ?」
「それはもちろん…」
「だから…交代するよ…」
「解った」

そういって二郎神は腰をあげ、雅と交代した。扉を静かに閉めると額に乗るタオルを水に浸して交換する。

「…雅、お前も出てろ…」
「やだ」
「…風邪…移すと不味いだろうが」
「やだ」
「…強情だな…」
「傍にいたいから……菩薩の傍にいたい…ダメ?」
「…好きにしろ、移しても知らねえからな。…文句言うなよ?」

そう言われながらも嬉しそうに目を細める雅。なかなか熱も収まらない…

「…むぅぅ……」
「…ハァ…ハァ……」
「三十九度八分……熱…下がらない……」
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