第1章 始まり
目を擦りながら起き上がる少女。
「朝妃、おはよ。いづみと姫果起こしてリビング来て」
「はぁい…」
眠そうな声色でそう返事をする。
そこら辺は貴文と同じだな。
心の中でそう呟きながら部屋を出た。
階段を下りリビングへ。
その時丁度、貴文がサラダの盛り付けを終えたようだった。
「3人もうすぐで来ると思うから、その間に着替えてこいよ」
俺は貴文からサラダの入っていたボール受け取りそう言う。
「うん分かった。ありがとう」
貴文は微笑むとリビングを出て行った。
また静寂が部屋を包む。
俺はボールを流しに置き、小さくため息をついた。