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【第一章】世界の支配者篇 〜定められしサークリファイス〜

第13章 ティーパーティー






その後、フィッツジェラルドは用事があると言って部屋を出て行った。
無論、ガチャと鍵が閉められて逃げられないようにされた。

(ここから脱出しても構成員に見つかれば戻されるのが目に見えてる)

ドカッとソファーで仰向けになりながら考える。
そうしているうちに眠くなってきた。
眠気に抗えなかった香織はゆっくりと目を閉じる。





◆ ◆ ◆





「私は唯斗が傷つけられるのが嫌だ。いつも唯斗に頼る私が嫌だ。私は‥‥弱いから」

崩れ落ちる唯斗の目線に合わせるように香織がしゃがみ込んで、ギュッと香織は両方の拳を強く握る。

「だから唯斗が傷つく。そんなの、私は嫌だ!私は強くなって唯斗とは助け合える仲間でいたい!」

「香織‥‥」

「いつか私が心の底から自分自身で強いって認めて、唯斗が必要だって思ったら‥‥その時は一緒に戦おう。それまでは休んでて!」

にこっと香織は唯斗に向けて笑いかける。

「‥‥分かった。でもボクのこと忘れないでよね」

ゆっくりと唯斗の身体が消えていく。
そして香織の意識も暗闇に包まれていった。





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