【第一章】世界の支配者篇 〜定められしサークリファイス〜
第12章 三社鼎立
宿に避難していた春野とナオミは避難指示を聞いて、車を走らせて逃げいた。
しかし、組合の団員二人のうち、一人の異能によって乗っていた車を持ち上げられ、逃げられなくなってしまう。
「申し訳ないね、お嬢さん方」
組合・団員
ジョン・スタインベック
異能力−− 怒りの葡萄
組合・団員
ハワード・フィリップス・ラヴクラフト
異能力−− 旧支配者
(マフィアは時間を計算していた‥‥なら必ず、探偵社の救助に間に合うよう調節した筈!お願い間に合って!)
銃声が響き、ジョンの隣にいたラヴクラフトが撃たれた。
「何!?」
「ナオミちゃん!春野さん!」
「香織ちゃん!」
「二人共逃げて!五分後、麓の鉄道を旅客列車が通る!十秒だけ止まるように話を通してあるからそれに乗って!!」
拳銃を構えながら香織は二人に話す。
蔦を退かし、ナオミと春野は車から出る。
「私が時間稼ぎするから早く!!」
香織の言葉を聞いた二人は走り去る。
そして、二人の姿が見えなくなり、ジョンは口を開く。
「こうなる気はしてた」