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【第一章】世界の支配者篇 〜定められしサークリファイス〜

第7章 新たな旅立ち







授業が終わり、放課後。
香織は真っ直ぐマフィアに帰ると構成員の一人が香織に首領の執務室に行くように言われた。

(これからのことだよね?)

「森さん、香織です」

「入っていいよ」

執務室のドアの前で声をかけると森の声が聞こえる。
中に入ると待ち構えたかのように森が座って待っていた。

「大方、なぜ呼ばれたか分かっているね?」

「はい」

「香織君、これからどうするのかね?」

「これから‥‥」

正直言って決めていなかった。
森の問に言葉を詰まらせる。

「マフィアに入る気はないかい?」

(私が‥‥マフィアに?)

自分がマフィアで仕事をするイメージが湧かない。
高収入のマフィアに入れば生活には困らないだろう。
これからのことは決めていないが森の問に対して香織の答えは決まっている。

「マフィアに入る気はありません。私は殺しとかの争い事が好きじゃありません」

「だろうね」

「断った私はここで殺されるかもしれない、脅されて強制的に入れさせるかもしれない。でも、私は入りません。生きたいから−−今まであったことを無くすのは無理だけど、それでも私は普通の生活に戻りたい」

「君の意思を尊重しよう」

「ありがとうございます!」

あっさりと答える森に驚きながらも香織は礼を言う。
要件を終わらせた香織は執務室から部屋を出る。
そして、数日後には教会へと戻った。
太宰や中也にも会いたかったが仕事があるとのことで会えなかった。





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