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【第一章】世界の支配者篇 〜定められしサークリファイス〜

第7章 新たな旅立ち







翌日、いつも通り登校した香織は教室に入るとザワザワとしていた。
席に着いている朱美が香織に話しかける。

「おはよう、香織」

「おはよ、なんかザワついてるけど何かあったの?」

「え、香織見てないの?」

「見てないって?」

「体育館がボロボロになってたじゃない?ほら、古いほうの」

「あっ、なってたね」

教室がザワついているのはこれが理由だろう。

「何で壊れているか誰も知らなくてホラーだよね」

確かに何も知らない人達からすればホラーだろう。
怖くなるのも無理はない。

「そ、そうだね」

そうしているうちに小黒先生が教室に入って来て、ホームルームが始まる。

「みんな知ってると思うが旧体育館には近付かないようにな」

「センセー犯人は見つかってないんですか?」

クラスメイトの男子が聞くと先生は首を横に振る。

「それが見つかってないんだよな、警察に被害届を出したが」

(すみません先生、主に私の生命体と中也君が壊しました)

心の中で香織は謝る。

「あっ、それと太宰が明日転校することになった」

するとクラスの女子一部が驚く。

「親の都合だから仕方ないことだ」

香織は隣の席を見る。
そこには誰も座っていない。
事件が解決したため、太宰と中也は転校という形で高校を去ることになっている。

「急だね」

「うん」

朱美の言葉に香織は頷くことしか出来なかった。




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