【第一章】世界の支配者篇 〜定められしサークリファイス〜
第6章 災いを呼ぶ者に終焉を
「話し合いで解決すると思ってたけど無理みたい。それに実の父じゃないって分かったからどうでもよくなった」
「真坂、香織‥‥」
香織達からの会話を聞いた和雄は何かに気付いたのか驚く。
「その真坂だよ、あなたに掛けられた暗示?が解かれたみたい。私も最初はびっくりした」
「ありえない、あれは‥‥」
一人でブツブツと和雄が呟く。
「柳瀬香織、アンタはポートマフィアを敵に回した。きっちりと代償を払ってもらうぜ」
「簡単に捕まってたまるか!」
和雄はポケットから亜鬼薬を取り出す。
そしてそれはぐいっと飲み込んだ。
「まずい!」
亜鬼薬を摂取した量が多かったのか和雄の身体がみるみる人間の原型をとどめていないものになった。
例えるなら某ポケ○ンのベト○ターを5メートルにしたバージョンだ。
「ベト○ターだ」
「ベト○ターだね」
「ベト○ターだな」
「って、そんなこと言ってる場合じゃない!」
「やっほーこんばんは!」
影から唯斗が出て来た。
「唯斗!あれをどうにかできないの!?」
「無理だね、飲んだ量が多すぎる」
「中也、あれやる?」
「なんだよ、あれって」
太宰の言葉に中也が首を傾げる。
「あっ、分かった!汚職!」
「汚濁だよ!」
中也がキレ気味に香織が言った言葉を訂正する。
「さっきのベト○ターと言い、随分よゆーだよね、君達」
唯斗が呆れ気味に言った。