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【第一章】世界の支配者篇 〜定められしサークリファイス〜

第27章 𝕃𝕠𝕤𝕥 𝕋𝕚𝕞𝕖 〜刹那の奇跡と儚い懐慕〜





映像が切り替わり、空港へと変わる。
進化した福地と戦う敦と芥川、敦達を援護する美鈴。

(うん?これは……)

フョードルと普段の姿とは大幅に変わった香織が面と向かって話している。
真っ黒な黒髪から水色髪にアクアブルーの碧眼、聖女のような服装に神秘的なオーラを感じる。

(これが私の姿?今よりも成長してる)

まともや場面が切り替わり、次は三人の少女が目の前にいる敵を対決しているようだ。
白髪に巫女服を着た少女が刀を振い、水色髪の少女が援護している。

『六花ちゃん危ない!』

背後を取られた六花を水色髪の少女が氷で六花を守る。

『奈織、ありがとう』

六花が奈織にお礼を言っていると六花と奈織の後ろにいる灰色髪で魔女の服装をした少女が言う。

『二人共、その場から動かないで!』

『異能力『星に願いを・フォーリングスター』』

無数の光の小さな球体が流れ星のように降り注ぐ。
やがて、敵は跡形もなく殲滅され、三人は合流する。

『すごいね、私達に当たらないように上手く調整してる』

『相変わらずの高火力と広範囲、お疲れ様。愛鈴』

奈織には賞賛され、六花には労う言葉をかけられた愛鈴が嬉しそうにする。

『えへへ、たくさん練習したんだ〜』

(ああ、この子達は---新世代の幕開け、こんな未来も来るんだね)

一連の様子を見ていたアナザー香織は確信した。
今見ているものは未来だ。
そう遠くない未来、いつかは訪れる未来、そして次世代へと想いは紡がれるのだ。
アナザーは閉じていた瞼を上げて、目の前にいる香織に言う。

「私からのアドバイス。これから色んな困難が立ち向かうと思う。辛くて立ち止まるかもしれない、でもね、それでも走り続けないといけない。その先に幸せはきっとある」

「うん」

香織からすればアナザー香織には未来が見えたのだと思った。
今まで以上の困難が降り注ぐのかと思うと想像がつかない。

「頑張ってね!」

(どうか、この子を元の世界に---すべてが終わって幸せになってほしい)

アナザー香織が願うと香織の身体が光に包まれて、姿が消える。





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