【第一章】世界の支配者篇 〜定められしサークリファイス〜
第26章 猟犬との逃走劇の末
条野に捕まった香織が連れてこられたのは猟犬の本拠地。
会議室のような部屋に入ると三人の軍服を着た人物が座っていた。
「ようやく来たか、条野」
猟犬・隊長
福地桜痴
異能力−− 鏡獅子
「遅いぞ!条野!!いつまで儂を待たせる気か!」
猟犬・副長
大倉燁子
異能力−− 魂の喘ぎ
「すみません、あちこち逃げ回っていたので遅くなりました」
猟犬
条野採菊
異能力−− 千金の涙
「それで、そちらが例の女性か?」
猟犬
末広鐵腸
異能力−− 雪中梅
「ええ」
(うう‥‥これが猟犬部隊‥‥迫力がある)
特に中年男性の人が恐らく隊長だろう。
威圧感が半端なく、今すぐにでも逃げ出したい。
「隊長、如月香織さんを連れてきました」
「うむ、ご苦労であった」
「小娘、探偵社の情報を吐け」
幼女の見た目をした大倉が香織を見る。
「情報を吐けと言われましても具体的にどんな‥‥」
「今回のテロ、貴様はどこまで知っていた?」
「知りません!みんなテロを起こす人じゃないです!!」
「副長、彼女は何も知らないようです。これ以上聞いても無駄かと」
香織は大倉を見ているとズキッと頭痛を感じる。
その瞬間、香織の脳内に映像が流れた。