【第一章】世界の支配者篇 〜定められしサークリファイス〜
第25章 悲劇なる日曜日
「諸君。今、連絡があり『猟犬』が探偵社員の一人を逮捕したそうだ」
「おぉ!」
「遂に‥‥」
「探偵社の疑惑は他にもある。35人殺しの庇護、マフィアとの癒着、女医には軍医時代に患者殺害容疑がある。此等を公開し、探偵社を屠る。我等秘密会議の悲願の時だ。各自、行動を開始せよ」
「秘書!秘書は何処だ!」
「こ、此方です!斗南先生。あの例の書類が揃いました」
秘書の手にある書類を斗南が奪い取る。
「遅い!」
書類に目を通している斗南の顔がみるみる喜びの表情になっていく。
「これだ‥‥竟に揃った。社長・福沢が大戦末期に受けた継戦論者への暗殺指示書!これを公表すれば探偵社は存続不可能!暗殺の標的一覧は?」
「此方に」
「‥‥情報提供者に感謝せねば、しかし彼等がこれ程の情報を入手出来た経緯は不明のままだ。そろそろ直接会うべきだな」
「面談は既に設定済みです」
「ほう?何時だ」
「たった今っ!」
斗南の片脚が撃たれ、彼は足を手で押さえて体制が崩れる。
秘書は眼鏡を外した。
「半年間お世話になりました、先生。さてここでクイズ!何故私は今、貴方を殺さなかったのでしょーう?」
「正解は、死ぬ前に貴方は『席に戻るのを嫌がる』必要があるからだ〜〜〜!」
「貴様自身が‥‥情報提供者か!」
「次の問題!この作戦の面白い所は?正解は貴方の生死が!探偵社の活躍に係っている所〜〜!」