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【第一章】世界の支配者篇 〜定められしサークリファイス〜

第23章 魔法使いの生還







「それじゃ、遊撃隊の報告をお願いしまっす」

芥川は手を口に当て、咳をしながら答える。

「いつもと変わらない。今週は裏切り者の処罰だった」



首領直属部隊【専攻部隊(遊撃隊)】
上級構成員・芥川龍之介



専攻部隊は裏切り者の処罰、マフィアに害する者を排除するなどの殺戮系の任務を行う部隊。
かなり過激な部隊で一部の構成員に恐れられている。





◆ ◆ ◆



「行くぞ、樋口」

「待って下さい、芥川先輩!黒蜥蜴を呼ばなくて良かったんですか?」

裏切り者がいる建物の前で芥川と樋口がいた。
樋口は確認するように芥川に聞いた。

「いい、これしきのことで黒蜥蜴はいらん」

「流石芥川先輩!」




◆ ◆ ◆



「特に問題点を挙げるなら梶井の件くらいっすね、何か全体でお知らせ的なものありますっか?」

「あー護衛部隊から全体に連絡、もうすぐ健康診断だから必ず行くように。脅してでもいいから医務室に連れてきなさい」

「それと『天魔信教』って組織を名乗る奴、または情報を掴んだら私の方に連絡をお願いね。特に遊撃隊、接触する可能性があるわ。深追いは駄目よ」

「何っすか?その組織」

美鈴以外の誰もが初耳の情報に周りが耳を研ぎ澄ませ聞く。

「一言で言えば過激なカルト宗教で『異能者狩り』を行う組織ね、いずれ首領から話されると思うわ」





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