【第一章】世界の支配者篇 〜定められしサークリファイス〜
第4章 動き出す影
「いつも言ってるがあんなもん無効試合だ!いつまで引きずってるんだ糞太宰!!」
「あの〜」
香織が止めに入ろうとするが二人は聞く気を持たない。
「あはーん、負け惜しみはマフィアに入っても変わらないね!」
「んだと!ゴラ!!」
「ちょっと‥‥」
またもや止めに入ろうとするも聞く気を持たない。
「そんな君が主人である僕を置いて香織と一緒にあーんなことやこーんなことをしてるんでしょ?いやらしー!」
「はぁ!?手前のほうが香織といるだろ!」
喧嘩?の内容が大きく変わった。
なんだこの絵に書いたような少女マンガ展開。
確かこんな場面で言うセリフは『私のために争わないでー』的なことを言ってた気がする。
しかし、今の香織には聞く気を持たない二人に腹の底から怒りが湧いてくる。
「な~に?嫉妬?見苦しいよ中也、大体−−」
「あの!時間がもったいないので取り引き場所に行きませんか!!」
二人は固まり、『はい』と子供が親に怒られたような返事を小さく言った。
塀を越えてた三人は、取り引き場所である体育館へと向かう。