【第一章】世界の支配者篇 〜定められしサークリファイス〜
第17章 初デートは温泉旅行!
香織が目を覚ますと外は明るくなってきていた。
いつ部屋に戻って来たかも、布団に潜ったのかも記憶にない。
「いったぁ」
起き上がろうとするが頭がスギッと痛む。
二日酔いをしたのだろう。
目が冴えてしまったため、温泉にでも入ろうかと部屋を出た。
「起きたんですね」
ドアを開けた先にいたのは条野だった。
「おはよう」
「ええ、おはようございます」
そこで香織は察してしまう。
「まさか、部屋まで運んでくれた?」
「そうですね、寝ていましたので」
「ご、ごめん、途中から記憶がない。変なことしてたら本当にごめん!」
「普段には見れない香織さんを見れたので面白かったです」
「へ?」
くすりと笑いながら条野が言うと香織は真っ青になる。
「やっぱり昨日何かあったんじゃ!」
「‥‥秘密です」
「お、教えてよ!」
そんなこんなで温泉旅行は幕を閉じた。
昨日何があったのか香織は知らないが条野には嫌われていないようなのでこれはこれで良しとしよう。