【第一章】世界の支配者篇 〜定められしサークリファイス〜
第17章 初デートは温泉旅行!
温泉から上がると香織は一度部屋へ戻ってから条野の部屋へ向かった。
部屋には既に豪華な料理が並んでいる。
「温泉は入りました?」
「うん。気持ち良かったよ」
「それは良かったです」
条野は微笑むと香織のコップにお酒を注いでいく。
香織も条野のコップにお酒を注いだ。
「それじゃ、乾杯!」
コップの縁同士をぶつからせ、乾杯をする。
「条野君、どれ食べる?取ろうか?」
「大丈夫です。香織さんの好きなものからどうぞ」
香織は刺身を一口頬張り、アルコールを流し込んだ。
「美味しい!」
少し経つとガブガブとお酒を飲んだ香織は泥水していた。
「たっく、最近事件が多いのよ!この間も−−」
「香織さん、そろそろ‥‥」
「あたしゃーまだ飲める!」
ゴクゴクと飲む香織を条野は止めようとするが香織は口を開く。
「それでね!組合と戦ってその後にDEAD APPLE事件が起きたでしょ!?あんたらどんだけ戦うねんって思うわけよ」
普段、香織はお酒には強いしあまり酔潰れる事はない。
しかし、宿で出されたお酒は濃度が高いせいか、香織の呑む速度は上がっていく。
香織は机に突っ伏す。
「えへへ〜」
傍には空の酒瓶が数本転がっていた。
「香織さん、そろそろ部屋へ戻って寝た方が−−」
条野はまた止めに入るが香織はお酒を嬉しそうに呑む。