【第一章】世界の支配者篇 〜定められしサークリファイス〜
第17章 初デートは温泉旅行!
「それから傷が癒えても教会に来て手伝ってくれたりして今に至るって感じ」
「案外、香織に気があるんじゃないのかい?」
意味ありげに笑みを浮かべる与謝野に香織は否定する。
「もう、与謝野さんったら冗談が過ぎますよ」
「でも、太宰と一緒に行かなくていいのかい?彼奴なら喜ぶと思うけどね」
「何故そこで太宰君が出てくるんですか?」
与謝野の言葉に香織は首を傾げる。
「ほんっと、太宰が不憫でならないねぇ」
香織には聞こえないように与謝野が独り言を呟く。