• テキストサイズ

【第一章】世界の支配者篇 〜定められしサークリファイス〜

第16章 DEAD APPLE







カタカタとキーボードを打つ音が部屋に聞こえる。

「‥‥よし、終わった」

きりのいいところまで終わったため、パソコンを閉じる。
その様子を見た与謝野が香織に話しかける。

「香織、いいワインが手に入ったんだ。飲まないかい?」

「いいですね!飲みます!!」

二人で探偵社を出た瞬間、いつもと違うことに気付いた。
異様に静かなのだ。
そして霧に包まれていた。

「まさか‥‥」

香織は会議の内容を思い出す。

「香織、呑みに行くのは明日にするよ」

その時、香織は後ろから殺気を感じた。

「伏せろ!」

与謝野さんの言葉で、身体が勝手に動いた。
伏せると、与謝野がガードしてくれた。
襲ってきた正体は与謝野にそっくりな影だった。

「これは面倒になったねぇ、アンタは寮へ戻って敦達と合流しな!」

「でも!」

「大丈夫!妾は死なないよ!」

与謝野には与謝野のやるべきことがある。
自分にも出来ることをしようと思った香織は頷く。

「はい!」

香織はその場から離れた。
あの影のようなものが連続自殺の犯人で間違いないだろう。
いつもなら人で賑わっているはずの街には人が見当たらなかった。
まるで人だけが消えたように。




/ 309ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp