第14章 愛し、甘く、ほろ苦く…
「そのカードの支払いは三仏神だろうが…」
「何か言ったか…」
「あの、揉め事は困るんですが…」
「揉めちゃあいねぇよ」
「じゃぁお部屋は二部屋、ベッドは三つでよろしいんですね?」
「あぁ」
「すみません、せめてお布団貸してもらえませんか?」
「かしこまりました、えーっとお布団二組でよろしいですか?」
「はい」
「一組で良い」
「三蔵?」
「でも…」
「一組で十分だろうが」
「え…誰が罰ゲームな訳?」
「じゃぁお布団はシングルのお部屋にお持ちすればよろしいですかね」
「ダブルの方にいれてくれ」
「よろしいんですか?」
「こっちは俺が使う」
「では…」
そういって誰が罰ゲームになるのか…四人は顔を見合わせていた。そのまま部屋に入ろうとしたときだ。
「…おい」
「……?」
四人の顔は一斉に三蔵に向いた。
「こっち来い」
そういわれて、至極当たり前の様にシングルの部屋に連れていかれたのは、雅だった。
「あ…それで布団一組だけってことね」
「じゃぁ…誰が布団で寝るか…どうやって決めますかね…」
そういいながらも三人はダブルの部屋に入っていく。
「俺絶対ベッド!!」
「あっ!!クソ猿!!」
「まぁまぁ、ここは穏便にじゃんけんでも…」
そうしてじゃんけんをすると悟空が負けた。
「このエロ河童!!後出ししたろ!!」
「はぁ?してねぇよ!!」
「いーや!したね!!」
「ははは、困りましたねぇ……」
そうこうしながらも誰がベッドにするか…迷いに迷っていた。