第10章 ふとした疑問、そして…
そうこうして、翌日…朝は昨日と違って爽快過ぎるほどに雅の目覚めは良かった。
「おはよ!」
「おはようございます」
「今日でこの街とお別れなんだよね?」
「なので買い出しに行きます」
「みんなで?!だよね?」
「そのつもりですが…」
「俺はここに居る」
「ですよね…」
相変わらず三蔵は買い出しにはあまり着いてこない。その安定振りも徹底したものだった。
「じゃぁ朝御飯を食べたら四人で行きましょうか?」
「賛成!!」
「おい…」
「はい? 」
「……なんでもねぇ…」
「三蔵サマも行きたくなった?」
「うるせぇ、さっさと行け。そしてテメェは帰ってくるな」
「ひっど!!」
「悟浄、あれも三蔵の優しさだよ…」
「…ほう?」
ガチャリと銃口が悟浄に向いた。
「なぁ雅?あれでも優しさな訳?」
「……はは」
ガウン!!
三蔵の指はためらうこと無くトリガーを引いていた。シュンっと悟浄の横を掠め、空いている窓から外に飛んでいく銃弾をしれっとした表情で三蔵は見送っていた。
「外したか…」
「てめ…そのうちマジで当たるぞ!!」
「そのつもりだ」
「まぁまぁ、その辺にして、悟空も起こしてご飯にしましょう?」
そう話していると、むにゃりと悟空も目を覚ましてくる。そして、寝起きとは思えないほどの食欲でご飯を食べていく悟空を見ながら、ワイワイと朝食を済ませていった。