第54章 あなたの愛で繋いで
「……ン…」
「雅?!意識が…?」
「戻ってねぇよ。無意識だろうな。」
「でも…」
「輸血変わりだ。血気移し変えただけだけど、おい、あんまり派手に動くなよ?ぶっ倒れるぞ?」
「あの、どうして…」
「タダじゃねえよ。」
「なぁ、あんた…すげえな」
「だろ?カミサマすげえだろ?」
「あぁ!」
「ま、明日までと言わずに、体力回復するまでここに居る事だな。」
「…えぇ、そうします」
そんな会話を残して菩薩は次郎神と一緒にざぁっと消えていった。
「チッ…ふざけやがって」
「とりあえず三蔵、お前も寝てろ」
「…断る」
「良いから寝てろって!」
そう言われ、担がれたまま部屋に戻る。どさりとベッドに寝かされるとクラクラしているであろう三蔵に悟浄は話し出した。
「ゆっくりと寝てろ。少なくとも貧血収まるまでは。」
「今…俺が傍に居なくてどうすんだ」
「…だぁぁ…どっちにしろこの部屋じゃベッド一つしかねえだろうが。」
そう話していた。