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凜恋心【最遊記】

第6章 芽生え


「何かあンなら、話してみ?悟浄サンが聞いてやっから。」
「………黙っててくれる?」
「ん?誰に?」
「八戒や…悟空…特に三蔵には…」
「まぁ、いいけど?」

その答えを聞いた雅はゆっくりと話し出した。

「昼間…李厘ちゃんに会ったでしょ?」
「あぁ、あいつな?」
「あの時に三蔵に会いに来たって言ってた…よね」
「……」
「でも三蔵……嫌そうな顔してた割に本気で嫌がってるようには見えなかった…」
「…雅?」
「悟浄が、三蔵に『彼女』って言った時は銃向けたけど、発砲しなかったし…初めて会った時も『あー、まて、雅』………え?」

急に言葉を遮られた雅は一気に話していたことに気付き、真っ赤になりながら俯いていた。

「急にこんなこと言われても困るよね…」
「そうじゃなくて。」
「…?」
「それって…三蔵の事好きってことか?」
「…ッ!?ちょっ…!好きとか!そういうのじゃないと思う……」
「でも、嫌だったんだろ?」
「そう…だと思う…」
「ハァ…まさか三蔵の事好きになるとは…」
「まだ会って少ししか経ってないのに好きとかじゃないよ。」
「まぁ、じゃぁ仮にそうじゃなかったとしてな?」
「ん、、」
「今は三蔵に彼女なんて居ねぇから。安心しな?」
「え、でも、李厘ちゃん…」
「彼女じゃねぇから」
「あ…そぉなんだ…」

ほっと安堵したような表情を見せた雅。その様子を見て悟浄の中で確信に変わった。雅を部屋に戻る様に促し、一緒に戻っていく。その様子を部屋の窓から見られていたとも知らずに…
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