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凜恋心【最遊記】

第54章 あなたの愛で繋いで


三蔵との結婚式を終えて、数日経った頃。もう大晦日…というある日だ。着いた街で年越しをし、たまにはのんびりしようかと宿を長めに取っていた。最近は二人部屋というのは少なくなってきている。三人部屋と一人用、もしくは、一人用と二人部屋に布団を一組。もしくは大部屋乃至各個人部屋四部屋、が多い。

「相変わらずだな…雅チャン!」
「何が?」
「気付いてねえのか?」
「……何が?」

そう、雅は無意識だったものの、横にずっと座っている悟浄は気付いていた。

「それ」
「え?」
「リングくるくる回してっといつか落とすぞ?」
「……あ」
「気付いてなかったの?マジで…?」
「……ん」

そう話していた。しかし嬉しそうににこぉっと笑っていた。

「あぁあ、思い出してますよ?お宅の奥さま」
「……放っておけ」
「新婚旅行も何もねぇよな」
「毎日が旅行みたいなものですけどね?僕ら。」
「確かに!」
「てか、雅?そのリング知ってっか?」
「え?何が?」
「それ、……な?さぁんぞ!」
「何の事だ。」
「やっぱ言ってないのね?」

くはっと笑いあっていた一行。そうしていると、扉をノックする音が聞こえてくる。
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