第52章 純白の花嫁(前編)
そうして、手順を話す八戒。
「……それで、予定の一時間半前になったら僕と悟空が三蔵を連れていきます。」
「ちょ……それ変えれねぇ?」
「なんでです?」
「いや…俺が雅を連れてくって…」
「別に構いませんよ?」
「三蔵…ぶちギレねぇ?」
「大丈夫、ぶちギレても教会で銃打ちまくる事はさすがに無いですからね」
「……はぁ」
「大丈夫だって!何だかんだで浮かれてると思うよ!三蔵!」
「あとは、三蔵が今日渡してなければいいんですが…」
「あ!指輪か!」
「あれだけはどうにもなりませんから…」
そうして作戦会議もすんでいく。
「で…?猿は雅に言わなかっただろうな」
「いってねーよ!大丈夫!」
「それなら良いです。」
「俺は何て言って誘い出せば良い?」
「お任せします」
「はぁ…完全に俺一人の責任にしようとしてやがるな…」
「そんなことはありませんよ。」
クスクス笑う八戒と、どうしたもんかと頭を抱える悟浄。
「でもさ!ぜってぇ綺麗だからな!」
「恐らく、そうですね。」
「…でも隣に居るやつがあの仏頂面だったらどうする?」
「はじめは怒られるかもしれないですけど…雅のドレス姿見たら怒れませんよ」
そう話して、悟空の明日楽しみだな!の一声で、この夜は解散となったのだった。