第52章 純白の花嫁(前編)
無言のままふわりと抱き上げる三蔵。そのままベッドに下ろすと、一旦離れ、部屋の電気を消すと、戻ってくるなり上に被さり、再度唇を重ねた。気付けば雅の腕も三蔵の首に回ってきている。
そのままゆっくりと頬、耳元、首筋へと唇は降りていく…三蔵の唇と舌に小さく声が漏れた雅は、恥ずかしくなり口許を手で覆う。
「はずかし…」
「退けろ…」
「だって…」
「聞きたい」
そう言いながら、三蔵は口許にある雅の手を取り払う。部屋の電気を消したとはいえ、カーテンは開いたまま、雪の降る夜の割に、電灯が反射してか明るくも感じた。
「三蔵…ぉ」
上着の裾から手が入り、胸の膨らみを捉える…三蔵の手のひらに収まるとは言え、この感覚には雅自身もまだ慣れてはいなかった。
「ァ…さんぞ…ン」
「俺しか聞かねぇよ…」
そう言われながらも身を捩る雅。しかしながらいともあっさりと戻され、プツンプツン…とボタンを外され、露になる…固くなり主張し始める胸の先端をそっと口に含み、舌で転がしては、軽く甘噛みを繰り返す…その傍らでもう片方の膨らみは、少しひんやりとした手で揉みしだかれていく…
部屋にはベッドの軋みと、二人の吐息が混じる…
腰をスルリと撫で上げられてはピクリと返す反応ですら三蔵の中で愛おしくなってきていた。
そっと右手は下腹部へ降りていく…唇と舌は腹部を悪戯に舐め上げていく…
「おい…力抜け…」
「さん…ぞ…」
「大丈夫だ…気持ちよくなるだけだ…」
そういうとぴたりとくっついている雅の太ももを割り、ぎりぎりの所に触れていく…
「三蔵…そこ…だめ…」
「断る…」
そう短く答えるとくちゅり…と音を立てて、三蔵の指が雅の秘部を捉える。にっと口角を上げ、三蔵は少し嬉しそうに返事を返す。
「こんなに濡れて…何がだめだって?」
「や…恥ずかしい…から…」
その答えを聞いた三蔵はゆっくりと体を起こしてインナーを脱ぎ払った…間近で見るのは始めてでは無いとしても、こんな状態で…もちろん慣れている訳も無かった。
「これで同じだろ」
「そんな…ンァ…」
「中…熱い…」