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凜恋心【最遊記】

第52章 純白の花嫁(前編)


「強ち間違ってはいませんが…」
「だろ?」
「どっちにしろ今日は二十三日。明日はイブだし、当日は明後日だな」
「三蔵詳しい!!」
「フン……」
「確かに三蔵の言うとおりですね、でも、これだけ雪が降っていたら当分この街に留まざるを得ないですよ?」
「それは、致し方ないな」
「やった!!」

そうして街の中を色々と捜索するべく、先に宿をとりに向かった。運も良かったのか、珍しく人数分の個室も確保できた。

「よし!!街の中見に行こうぜ!」
「賛成!!」
「俺はここにいる」
「お爺ちゃんだねぇ…三蔵は…」
「うるせぇ、さっさと行きやがれ」

そういわれながら、三蔵以外のメンバーは街へと繰り出していった。見て回っていると、ほぼ街の中心で大きな鐘の音が聞こえた。

「なんだろう…」
「あ、これは…」

そうして人だかりの外から見ていると真っ白なドレスに身を包んだ女性がタキシードを着た男性と幸せそうに腕を組み、皆からの歓声を受けながら出てきた。

「おめでとう!!」
「幸せにね!!」

幸せそうな声に合わせて舞い散る雪と一緒に花びらが舞う。

「きれい…」
「結婚式ですね…」
「え…あれ……そうなんだ…」
「初めてみますか?」
「私の生まれたところの結婚式とは大分違うから…ビックリした。」
「これだけの街ですから、土地柄にもよって変わりますからね」
「そっか…いいな……あぁいうの…」
「雅が着たらきれいだろうなぁ」
「そっかな…ありがと、悟空」
「で?隣にゃあの堅物ってか?」
「ご……!!悟浄!そんな……」

真っ赤になりながらも俯いていた。悟空と悟浄は観客に混じって騒ぎ始めていた。
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