第49章 足りないもの
「でも、三蔵要らないって言うし……何がいいのかな…」
「そうですねぇ…」
「何がいいのか…解らなくて……」
「三蔵だと……そうですねえ…難しそうですが……」
「アクセサリーなんて柄じゃねえよ!とか…いいそうだし…服…も新調してたし…どうしよう……」
「だとしたら…雅にしか出来ないことならどうですか?」
「…私にしか……って何がある?」
「例えば…」
「悪りい!!おっまたせ!!」
「お帰り悟空!」
そうして揃うと色々と見て回るもののやはりこれといって三蔵にプレゼントするにはどうもしっくりとこないものが多かった。
「ごめんね?八戒も悟空も…付き合わせちゃって…」
「別に大丈夫だよ!三蔵のほしいものかぁ……そういや三蔵ってそういった欲ほっとんど聞かねえよな」
「そうですねえ」
「悟空でも聞いたことないっていうなら……ハァ…」
「でもさ?」
「んー?」
「雅があげたいって思うものならいいんじゃねえの?」
「…私があげたい……ものかぁ…」
「そ!!なんかねえの?雅があげたいもの…」
「あげたいもの……難しすぎる……」
ため息しか出てこなかった。
「三蔵の欲って……なんだろ……邪魔にならなくて…それでいて喜んでもらえて……」
そんなことを悶々と考え込んでしまっていたのだっだ。