第46章 共犯者
それから予告通りに、三蔵は朝食後に法衣を脱いだ状態でどこかに出掛ける。カードの何もかも八戒に預けて…そんな二日目の今日も、やはり雅は着いてくるなと払われた。
「なんだろう……」
「なぁな!雅?」
「何?」
「三蔵の後つけてみね?」
「何言ってるの?悟空……」
「だってさ、何してるのか知りたくね?」
「それは…気になるけど……」
「だろ?」
「でも、あの三蔵だし……絶対ばれるし…」
「…そっかぁ………」
「そんなの悟空が一番良く解ってるでしょ?」
「そうなんだけどさ…」
「それはそうと、一緒に外でご飯、食べに行きませんか?」
「行く行く!!」
「アレ、悟浄は?」
「さぁ、出掛けましたよ?」
「……ナンパか…」
「でしょうね…」
「懲りないのね…」
そう話しながらも三人で食事の店に向かっていく。あっちだ、こっちだと悟空に引っ張られていく雅。おやおやと、見守りつつも見失わないように遠目で見ている八戒はふと目線を横にずらした時、三蔵の姿が見えた。
「…三蔵?」
その横には、どこかで見た女性が一緒にいた。
「あの人……たしか……」
そう、三蔵の横にいたのは彫金場の女性だった。腕を組むでも無く、笑って話しているでも無いのだが、あの三蔵にしては珍しいことだった。