第45章 疑惑
「待ち合わせしてる?」
「いえ、その服着て三蔵と待ち合わせとかしたら三蔵きっと飛んできますねって…」
「飛んでは来ないと思うよ?それに意外と無反応だったりするかも」
「さすがにそれはねえだろ」
「だった浴衣着たときもそんなに……反応薄かったし……」
「俺見てねえわぁ」
「悟浄は他の女性ヒト抱いてたから」
「あーー、耳いてえ…」
「そう思うなら女遊び少しは控えたら?」
「おま…!!ナンパは命がけだぜ?」
「はいはい。」
そう言って雅は嬉しそうにレジに向かっていた。
「あ……八戒!!」
「はい?」
「ごめん…私先にいっちゃって……お金」
「あーー、はい済みません。これ」
そういってクレジットを出した。支払いを済ませると、ありがとうといって店を出る。
「八戒、ありがとう!悟浄も!!」
「いえ、支払いは三仏神だからな」
「…一回挨拶した方のがいいのかな…」
「そうは言っても、三蔵しか謁見許されないですし…」
「そうなんだ…」
「でも、菩薩が知ってんならいいんじゃね?」
「まぁ、そうですね…」
そう話していた。
宿に着くと、悟空は少しむくれた顔をして出迎えた。
「はらへったぁ!!」
「…あぁ、すっかり悟空の事忘れてましたね…」
「ごめんね?」
「いいんだけどさ…てかみんなで行くんなら俺も行けば良かった…」
「いつもの悟空だ…」
「だな」
「すぐにご飯作りましょうか。」
「私も手伝う」
「てか、三蔵は?」
「まだ帰ってない?」
「あぁ。ぜーんぜん」
「珍しいね」
そういいながらも雅は八戒の手伝いに調理場に向かっていった。その日の夕方になるとようやく三蔵は戻ってくる。