第45章 疑惑
「あれ?雅、悟浄も…」
「八戒?あれ……三蔵は?」
「いえね?道を聞かれ連れて行っただけなので…」
「そっか…」
「二人ともどうしたんですか?」
「八戒に約束ブッチされたから悟浄と見に来た。」
「人聞きの悪い…」
「だって……服見に行こうって言ったのに三蔵に着いてっちゃうから…」
「僕も予想外だったんですよ。」
「どうする?八戒と行くか?」
「どうせなら三人で行こうよ。」
「悟空は?」
「宿で珍しく白竜と遊んでるって…」
「それは……珍しいですね…」
「だろ?あの猿が、だぜ?」
そうして三人で服屋を転々として回った。たまにはスカートも……と悟浄が選んだり、ワンピースは?と八戒が手に取ったり…それを試着しながらも選んでいった。雅が試着している時に悟浄は八戒に訪ねた。
「で?三蔵はどこ行ったんよ」
「彫金場、なんですけど…」
「けど?」
「女性と一緒……?」
「……は?!?!」
「ちょっと!!悟浄、叫ばないで?」
「あ…雅」
「どう?」
「似合います。」
「そっかな、どうしようかな……ワンピースも一枚あったら……いいよね……」
「何にいいんだって…」
「三蔵とデート!」
「…いいきったな…」
「言い切りましたね」
「着替えよっと!」
そうして再度シャッとカーテンを閉める。
「…で?女と一緒?」
「えぇ。僕が連れていったのは間違いなく彫金場なんですが…」
「そこで女と待ち合わせってか?」
「いえ、まだ待ち合わせと決まったわけでは…」
「誰が待ち合わせ??」
シャッとカーテンが開く。