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凜恋心【最遊記】

第43章 悟浄とのデート


「ごじょごじょ!!マンゴーの美味しい?」
「や、まだ飲んでねぇし」
「飲んで飲んで?!」
「……ん、うまい!」
「そか!」

しかしジーッと見たままの雅の視線に気付いた悟浄。

「なぁ雅?」
「何?」
「や、俺の勘違いかもしれないんだけどさ?」
「んー?」
「まさかと思うけど……飲みたいとかってオチ?」
「悟浄……」
「ん?」
「…のみたい…」
「…クハ…ほら」

そういって悟浄はマンゴーのカップを渡す。

「じゃぁ…はい!!」
「…は?」
「だって私ばっかり悟浄の飲んだら…悪いでしょ?だから…!イチゴも飲ませたげる!!」

満面の笑みで差し出してくる雅。

「あの…雅?この意味…解ってる?」
「意味?…何それ、悟浄、バカにしてる?」
「いや……知ってて?」
「知ってるよ!シェア!!」

正解でしょ?と言わんばかりに悟浄のマンゴーを取り、コクッと一口飲んだ。

「……ッッ!!美味しい!悟浄!イチゴ飲んでみた?」
「……いや…まだ」
「飲んでみなって!!」
「……んじゃ」

そういって悟浄は深追いするでも無く、言われた通りに飲んでみる。

「うめ…!」
「でしょ?だから言ってるのに…疑り深いんだから…!!」
「いや、そうじゃなくて……」
「はい!マンゴー!イチゴちょうだい?」
「…クスクス、ほら」
「…ありがと!」
「…で?雅、これのどこが罰ゲームだって?」
「だって……悟浄、甘いの苦手でしょ?」
「苦手っつぅか、三蔵ほど甘党じゃねえってだけで…食べたり飲んだりだって別に平気だけど?」
「あ……じゃぁ罰ゲームじゃなかった……」
「それに言うほど甘くねえだろうが。果物ってだけで…」
「…むぅ…」

そう少し膨れた顔をする雅を見て悟浄は小さく笑っていた。
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